Theodra

本、映画、香水、歌、旅。思い付いたことを徒然に。

LALIQUE

人はガラスを見る事ができるのだろうか? 

 

何時かの真夏の昼間、何とは無しにラリック展に行った。

現代の生活ではお目にかかれないセンターピースやカーマスコット。ミュゲの香水瓶。

乳白色、もしくは透明なガラスの作品の数々。

 

目を凝らして見ても、何かが通り抜けていくような不思議な感覚に襲われた。

冷たく透明で、ソフィスティケートされたガラスという素材が嵌った時代。

 

人々が未来指向という夢を見始めた時代。

20年代は、疾走する現代の前触れであり、また、良き時代(Belle Époque )の終焉でもある。